- 日替わりコラム
Wed
9/13
2023
ゴジラ※ は、1954年に東宝によって公開された特撮怪獣映画の主役です。『ゴジラ』第1作の劇中「観音崎北東15マイルの海中に、北西に向け移動のゴジラを発見す!」という発表が流れるシーンがあり、観音崎に上陸したと思っている人が多いかもしれませんが、ゴジラが上陸したのは、三浦半島のたたら浜ではなく東京港の芝浦です。
ゴジラは上陸しなかったものの、観音崎にはゴジラにまつわるものが多数あります。1958年にたたら浜に設置されたゴジラの滑り台は、潮風による腐食と老朽化が進み、1973年に取り壊されましたが、1999年11月、「くりはま花の国」の冒険ランド内に復活しました。たたら浜の滑り台跡地には初代ゴジラの10分の1縮尺の足跡が築かれ、最寄り駅である京浜急行電鉄本線の「浦賀駅」では、2008年11月から駅メロディにゴジラのテーマを使用しています。
初代ゴジラは、ハリウッド版のリアリティのある恐竜の形態をしたGodzillaとは明らかに異なり、手足の先まで太い独特の形をしています。人が中に入る「着ぐるみ」の手法を採っているためですが、日本人にとっては、親しみのある形です。リアリティに基づく表現を好むか、コミカルなゴジラを好むかは人によって異なるでしょうが、やはりゴジラはGodzillaとは違います。
※ 映画公開と同じ1954年に起きた「第五福竜丸事件」がきっかけとなり、水爆実験によって太古の眠りから目覚めた怪獣が安住の地を追い出されたことに怒り、街を破壊するという構想が生まれ、初代ゴジラが誕生した。ゴジラという名は「ゴリラ」と「クジラ」の合成語といわれている
認定NPO法人 バイオメディカルサイエンス研究会 常任理事前川秀彰
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