- 日替わりコラム
Fri
10/6
2023
人は、家族、学校、職場、地域、また昨今ではオンライン上で人と出会い、その後も「つながり」を持って生きていきます。社会や人との前向きなつながりは、人生に「生きがい」を生み、「幸福感」をもたらすとされています。
日本ではかつて、家族や地域の人同士で支え合う相互扶助の関係が大切でしたが、社会保障制度が手厚くなると地域で支え合う文化は不要となり、「つながり」が希薄な社会に変化していきました。そして今はオンラインの時代です。コロナ禍でその傾向は一気に加速し、離れた地域の誰とでも瞬時につながれます。しかし、その匿名性や関係性の浅さから危うさが指摘されています。高齢社会の研究で、「つながり」は孤独を防ぐ健康長寿のための大事な要素であることがわかってきました※ 。さらに、企業の生産性を向上するという研究も発表され、従業員がイキイキと働くための環境づくりを目指す企業も増えてきました。
同じ年代や属性のコミュニティに居るだけでなく、さまざまな価値や志向の人たちとの多彩な「つながり」が、人生を豊かにするのです。重要なのはデジタルとリアルのバランスでしょう。デジタル社会と高齢社会の共存する今だからこそできる、素晴らしい「つながり」のカタチがきっとあるはずです。
※ 『平成30年版高齢社会白書』
一般社団法人 Jウエルネス振興会 代表理事江渕敦
全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています
- アクセス