イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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Wed

3/27

2024

海鼠(なまこ)

 ヒョウ柄のジャノメナマコやヘビのようなイカリナマコは、本能的に「食べてはいけないもの」と思ってしまいます。しかし、日本では千年以上前から海鼠を食べていたようです。最初に食べた人の勇気に敬意を表しますが、飢えをしのぐためのやむを得ぬ選択であったのかもしれません。また、世界的に見ても食べるのは一部地域※ だけのようです。
 海鼠は英語でSea cucumberと書きます。海のキュウリという意味で嫌なイメージは持っていないようです。中国では海参と呼ばれ、朝鮮人参のような効能があると高く評価されています。一方、日本は生のまま食べるほど抵抗がないにもかかわらず、「海鼠」とネズミのイメージで捉えています。近年は海鼠が売られているのを見かけなくなってきましたが、昭和の頃は魚屋でよく見かけました。売られていたのはマナマコという種類で、体色が赤いものと青いものがあり、赤いほうがおいしいということで、値段も高かったことを覚えています。
 海鼠の腸で作った塩辛(コノワタ)は、ウニやカラスミと並び天下の三珍と呼ばれるほどおいしいとされています。海鼠をつつくと身を守るために腸を吐き出す習性がありますが、その後腸は再生されますので何度も腸を採ることができ、持続的な生産が可能と思うのですが、行われたことはないようです。何か理由があるのでしょうか。

※ 食用する地域は、東アジアでは中国・日本・朝鮮、さらに南太平洋の島々、ヨーロッパではイタリア南部、アフリカの一部

古田優

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