- 日替わりコラム
Wed
5/8
2024
大阪大学大学院の岡本玲子教授らによる「保健師が『生を衛る役割』の活動を行うための『6つのワザ』」の2つ目は、Stimulating(活気づけ)です。
地域住民が健康増進のために行っている体操の活動が、次第にマンネリ化してしまい、メンバーのモチベーションも低下してしまったそうです。そのときの支援方法が事例として紹介されていました。
人間は「馴化(じゅんか)」という特性を持っています。馴化とは、ある刺激が繰り返されることによって、その刺激に対する反応がだんだんと少なくなっていくことです。健康のための体操というとても良い取組みであっても、何度も繰り返していくうちに新鮮味が感じられなくなってきてしまったのでしょう。保健師は経験から「少し新しいエッセンスを加えることが効きそうだ」と考え、他県で同じ活動をしている住民グループとの交流会を企画したところ、メンバーは大いに刺激を受け、活気が戻ってきたそうです。
食品衛生に関わる活動も、同じことを粘り強く繰り返すことによって、品質が保持されているものが多くあります。「新しいエッセンスを加えて活気づける」というワザは、活動を維持・継続していくための大きな助けとなるでしょう。
リテールHACCP研究所山森純子
全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています
- アクセス