- 日替わりコラム
Tue
5/28
2024
ローストビーフやハンバーグ、ステーキなどの肉料理の付け合わせに添えられていることの多いクレソン。わさびの仲間で、「オランダ水がらし」とも呼ばれる特有の清々しい風味や辛味が、肉の脂っぽさを和らげてくれます。辛み成分のシニグリンには、食欲の増進や消化を促進する働きも期待できます。ビタミンB6が豊富に含まれ、肉や魚、卵、大豆製品に含まれるたんぱく質の利用効率を高めてくれます。糖質や脂質の代謝を促すビタミンB1やビタミンB2のほか、抗酸化作用のあるカロテン含有量は野菜の中ではトップクラスで、栄養価の高い野菜です。
通年流通していますが、市場に出ているものの多くは栽培ものです。野生のものは河川敷や小川に群生しており、春(3~5月)がもっとも美味しい季節です。この時季のクレソンは色鮮やかで柔らかいのが特徴ですが、初夏になると茎は太くなり、固くなってしまいます。春に野生のクレソンを見かけたときは「買い」ですので、ぜひ旬の美味しさを味わってみてください。和えものや炒めもの、スープなど、さまざまな料理に活用できますが、サラダなどの生食が、風味を楽しめるのでお勧めです。すぐに使わないときは、水を入れたコップに茎をさし、葉はポリ袋をかぶせて冷蔵庫で保存し、1日1回水を取り替え、乾燥を防ぐようにしましょう。
管理栄養士/野菜ソムリエプロ篠原絵里佳
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