職場への愛着度

　世界的な調査会社のレポートにより、日本のワーカーは自分の職場に対し、5％しかエンゲージメント(愛着心や誇り)を感じていないという結果が報告されました。
　これは、世界平均の23％、OECD加盟国平均の20％に比べ、実に4分の1の数値です。また日本においては、過去10年を見ても5～7％を堅持しており、7％だった2012年において世界平均は13％でしたが、その後、世界平均は右肩上がりだったのに対し、日本は横ばいでした。そして、このエンゲージメントの低さからくる日本の経済的影響は約90兆円と試算されています。
　では、エンゲージメントが低いのであれば、転職を考えているのかというとそうではなく、転職を考えている日本のワーカーは33％であり、世界平均の51％を大きく下回っています。つまり、職場に対する愛着は低いものの、積極的に職場を変えようとせず、我慢しているワーカーが多いことを示しています。
　レポートでは、ここ10年の日本の経済停滞の要因のひとつは、このようなエンゲージメントが低いワーカーへのケアをおろそかにしたことであり、今後、このエンゲージメントが低いワーカーのケアこそが企業(経済)成長への最大のチャンスとなると指摘しています。

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