日本と中国のコワーキングスペース

　コワーキングスペースは、異業種のワーカーがひとつの場所をシェアする働き方ですが、他方で、起業のためのプレ・オフィスとして利用する人もいます。世界的に展開されているコワーキングスペースですが、国によってその利用者や利用目的は異なるようです。
　たとえば、中国と日本を比べてみると、中国での利用者の年齢は高くても40歳代であり、比較的年齢層は低めです。その要因のひとつに中国では第三次産業に関わるのは若い人が多く、それ以上の年代では第一次・第二次産業従事者が多いため、基本的に利用しないという実態があるようです。そして利用の目的として、これから起業するための若い人向けの場所としての位置づけがあり、固定的なデスクと椅子のニーズが高いようです。
　これに対し日本では、まず年齢層に偏りがありません。起業のためのプレ・オフィスとして使う人もいますが、多くは一時的なワークスペースとして利用するケースが多いようです。そのため、簡易的なソファやベンチを中心としたラウンジ的な空間の作り込みをしています。
　このように、コワーキングスペースは、国によってその利用者や利用方法には違いがあり、これは、翻って国内に新しく作るコワーキングスペースのヒントにもなっているのです。

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