介護施設で建物のZEB(ゼブ)認証(省エネ認証)

　いま介護施設でも省エネ化の建物が増えています。品川区は2026年度竣工予定の区立「八潮南特別養護老人ホーム」増築棟でZEB認証を取得。都内の特別養護老人ホームでのZEB認証は民間を含め初となります。ZEBとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略称。建物の断熱性能を高め、高効率の空調設備や太陽光発電システムの導入により、建築物のエネルギー消費量が大幅に削減される建物です。
　介護施設は、高齢者が入所し日々生活する場ですので、トイレや入浴などの機能面に目が向きがちです。しかし、省エネ性能の高い建築物は外気の影響を受けにくく、エネルギー効率も良いため室内は快適で、健康に過ごすことができます。ランニングコストを抑えることで、健全な経営体質にも貢献すると考えられます。
　介護施設は現在、増加傾向にあり、もっとも多いのは有料老人ホームで、約1万5000棟。次いで、認知症の方が入所するグループホームの約1万2000棟。サービス付き高齢者向け住宅約6000棟、公的施設では特別養護老人ホームの約8000棟、介護老人保健施設約4300棟などがあります。
　これだけの数を有する介護業界は、これまでその建物への環境配慮が高いとはいえず、今後は建物のZEB化を目指していくべきでしょう。

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