- 日替わりコラム
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10/15
2024
原料や製品の保管温度は、主に細菌の増殖を制御するために設定されています。世の中には多種多様な細菌が存在しています。細菌は通常、低い温度であればなかなか増殖しません。しかし、中には比較的低い温度下でも増殖できる細菌もいます。人間の感覚だけで「温度が低いから大丈夫だろう」などと安易に考えるのではなく、決められた保管温度はきちんと守るようにしましょう。
冷蔵庫や冷凍庫を開けたままにしておくとどうなるでしょう。当然、庫内の温度が上がって、保管してある原料や製品の温度も上がります。そうなると、低い温度により増殖を制御されていた細菌が活発に活動を始めます。つまり、ものが腐り始めたり、食中毒を起こす細菌が増殖したりしてしまうのです。また、一度増殖してしまった細菌は、再び冷蔵庫などで冷やしても減ることはありません。冷蔵庫や冷凍庫の戸締りはしっかりと行い、目で確認するようにしましょう。
また、原料や製品の先入・先出がきちんとできていないと、古い原料や製品がいつまでも残ってしまうことになります。期限が切れてしまうと使いものにならず、廃棄するしかありません。工場にとっても無駄な損失となります。原料や製品を取り扱う前には、必ず期限を確認し、古いものから使うようにしましょう。
イカリ消毒編『食品工場必携 食品衛生べからず集』(2009年発行)改編
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