- 日替わりコラム
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11/4
2024
アサーティブコミュニケーションとは、自分と相手の双方を尊重したコミュニケーションを指します。人と人とのコミュニケーションにおいて当たり前のようなことですが、それを難しく感じている人も少なくありません。その中で特徴的なのがノンアサーティブ・タイプの人です。ノンアサーティブ・タイプとは、自分を抑えて相手を優先してしまう人のことで、簡単にいえば、本当は引き受けたくないのに頼まれるとついつい引き受けてしまうようなタイプです。
そして、このノンアサーティブ・タイプの人は、人に何かを伝えることも苦手なのです。その結果、「伝えられない」ことが出てきてしまいます。ある調査によると、ノンアサーティブ・タイプの人がなぜ伝えられないかといえば、「相手の機嫌」、「過去に経験したマイナス感情」、そして「相手をおもんぱかる気持ち」といった因子が影響していると報告されています。
以上のように、「伝えるべきか悩む」ことが多くなってしまう場合、たとえば医療の現場では、重大な事故にもつながりかねない結果となってしまいます。もちろん、本人のストレスも蓄積してしまいます。組織は、従業員の心のケアをする義務があります。ノンアサーティブは本人の問題だけではなく、組織全体で寄り添う問題でもあるのです。
日本オフィス学会 副会長地主廣明
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