- 日替わりコラム
Thu
11/14
2024
食品衛生とウェルビーイングについて考えてきた本連載も、次回で締めくくりを迎えます。
食品衛生における微生物や化学物質、異物などの危害要因は、事故が起きてしまうまでは目に見えにくいことが多いですが、放置しておいてはいけないものです。それらの存在をまず「見せること」が「生を衛ること」を担う者の大切な役割でした。そのときには、すべての状況において当てはまる「正解」を見つけるのは困難なことが予想されますが、現在フォーカスしている対象の状況において、当面成立し得る「成解」を求めるアプローチを行うための技術を、公衆衛生看護学の研究者である大阪大学大学院の岡本玲子教授による「保健師が成解を導くためのワザ」を援用して考察してみました。
マーティン・セリグマン博士の有名な「PERMAモデル」によると、ウェルビーイングは「ポジティブな感情」、「何かへの没頭や没入」、「他者との関係性」、「人生の意味・意義」、「達成感」の5つの要素によって構成されるとしています。
「成解」を導く活動を核となって推進していくこと、推進のために多くの人と協働していくプロセスは、これらウェルビーイングの5要素と親和性が高いのではないでしょうか。
リテールHACCP研究所山森純子
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