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2024

素晴らしき生きものたち(15)河川敷の歳時記

 毎朝2時間ほどかけて、愛犬とともに近くの堤防と河川敷を歩くのが1日の始まりです。散歩に出かける時刻は日の出に合わせて。夏は早く冬は遅めです。周りに田園が広がる小矢部(おやべ)川の幅250mの両岸を7~8km周回するのですが、四季を通して同じコースを歩いていると、いろいろなことに気づきます。
 今年の特徴はトビが極めて少ないことです。普段、堤防や河川敷の上空には多くのトビが飛んでいます。電柱や橋の電灯の上で羽を休めている姿をよく見かけます。視界が広く、餌を探しやすい環境だからでしょう。ところが今年は散歩中に見かけるのは1~2羽。環境に大きな変化はありません。今春の繁殖に失敗したのでしょうか。少し気になります。
 増えている生きものもいます。その筆頭はアオサギなどのサギ類。夜にギャーと鳴きながら飛び、初夏には校庭の松の木や照明塔のてっぺんで子育てに励む、少々かしましい存在です。
 堤防で静かに分布し始めた生きものもいます。驚くことにワラビです。数年前に1か所で自然分布、今はコース中に3か所確認しています。今まで観られなかったことです。おかげで身近で密かにワラビ採りができました。しかし3か所とも個体群は拡大中。散歩する人たちも気づき、採る人も増えてきました。さて、いつまで生存できることでしょう。

富山市ファミリーパーク 名誉園長/元日本動物園水族館協会 会長山本茂行

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