- 日替わりコラム
Wed
1/1
2025
皆さま、新年明けまして、おめでとうございます。新しき年を迎え、心も新たに、本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
本年は「巳[み]」年。守り本尊は、昨年の「辰[たつ]」年と同じく、禅定(ぜんじょう)を司り、慈悲と理智をもって人々を救済してくださる「普賢菩薩(ふげんぼさつ)さま」です。
守り本尊は、生まれ年の干支によって、生涯ご守護くださる仏さまが決まっておりますが、十二の干支に対して、十二尊仏(じゅうにそんぶつ)ではなく、八尊仏(はっそんぶつ)によって守護されています。
干支は、陰陽道(おんみょうどう)の五行(ごぎょう)説や、易学(えきがく)の八卦(はっけ)説に基づき、年、月、時間、方位にも示され、十六ある方位においては、北から東回り(時計回り)に、子[ね](北「坎(かん)」)、丑[うし](北北東)、寅[とら](東北東)、卯[う] (東「震(しん)」)、辰[たつ](東南東)、巳[み](南南東)、午[うま](南「離(り)」)、未[ひつじ](南南西)、申[さる](西南西)、酉[とり](西「兌(だ)」)、戌[いぬ](西北西)、亥[い] (北北西)と各々配置され、残る四つの方位は、丑寅(北東)を「艮(うしとら)」、辰己(南東)を「巽(たつみ)」、未申(南西)を「坤(ひつじさる)」、戌亥(北西)を「乾(いぬい)」と表記します。生まれ干支の守り本尊(八尊仏)は、この「坎艮震巽離坤兌乾(かんごんしんそんりこんだけん)」を守護してくださる仏さま方なのです。
「一毛(いちもう)、巨海(こかい)を呑(の)む」と申しますが、どんなに小さく微細な事象にも、大海ほどの真理が宿っているものです。「一巳[み] 、巨海を呑む」が如く、今年一年も、一日一日を大切に、よりよく生きて参りましょう。
合掌
下野薬師寺別院 舎那殿壇 龍興寺 副住職阿波建多
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