- 日替わりコラム
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2025
新生児医療の進歩で、日本は世界でもっとも赤ちゃんが安全に生まれる国といわれていますが、その反面、痰の吸引、胃や腸にチューブを挿入して栄養を送る経管栄養など、日常的に医療的ケアを必要とする医療的ケア児が増えています。ご家族は休む間もなくケアに追われ、行きたいところにも行けず、「一歩外に出たら、じろじろ見られているような気がして怖い」とさえ感じる方もいます。
そんなご家族のために、東京おでかけプロジェクトは全国でさまざまなおでかけイベントを開催しています。本屋で読み聞かせを行う「本屋へおでかけプロジェクト」、母親向けに銀座の高級バラ専門店やパーラーで行う「銀座へおでかけプロジェクト」、世界遺産仁和寺で書のパフォーマンスを行う「お寺へおでかけプロジェクト」など、どれもが心温まるもので、参加者にリフレッシュする時間を提供しています。
東京おでかけプロジェクトの理念は「行ける場所より行きたい場所へおでかけしたい」、そして「街の人の目を変えていきたい」です。街を見渡せば、物理的なバリアフリーは随分整ってきましたが、心のバリアフリーはまだ追いついていないようです。医療的ケア児や障害のある方、そのご家族への理解を深め、偏見を取り除いていくことが大切なことなのかもしれません。
ライター東納英輔
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