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2025

日本被団協のノーベル平和賞受賞で考える

 2024年の「ノーベル平和賞」が日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)に授与されました。日本の平和賞受賞は1974年の佐藤栄作元首相以来、50年ぶりです。この受賞を機に、国内外では改めて核廃絶や平和実現の議論が高まっていますが、日本の経済界はやや静かです。核廃絶は手段であり、共通の目的は「平和」です。日本の経営者やビジネスパーソンは、もっと平和を訴えても良いのではないでしょうか。
 戦後しばらくは経営者も戦前世代が多く、中には召集され、戦地で戦った人も多かったと聞きます。だからこそ、平和を希求する姿勢は今よりもずっと強く、経営者たちも臆することなく、平和や核廃絶を口にしていたと聞きます。その中で、常に平和を訴えかけていたのが、イオンの岡田卓也名誉会長相談役です。筆者は10年前に、2時間ほどインタビューをする機会がありました※ 。岡田さんは「私たち小売業は、世の中が平和だからこそできる。だから平和が大事なのです」と話され、『小売業の繁栄は平和の象徴』という著書をいただきました。
 いまや終戦から79年が経ち、経営者たちも「戦後生まれ」がほとんどです。「戦争を知らない」世代です。だからこそ、戦争や原爆の悲惨さを後の世代に語り継ぎたいものです。今回のノーベル賞受賞で、そんなことを考えました。

↓「岡田卓也氏はなぜ木を植え続けるのか―イオン名誉会長と2時間独占インタビュー」
https://www.alterna.co.jp/12580/

『オルタナ』編集長森 摂

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